教育大国スウェーデンで大ベストセラーになった「一流の頭脳」(2018)。
人工1000万人の国で59万部突破。
この本は頭の良くなる方法だけが載っているのかと思いきや、体重を減らす方法についても載っていました。
>>「一流の頭脳」アンダース・ハンセン
本の第二章:「脳から『ストレス』を取り払う」から、ストレスを取り払い、結果として体が健康になって体重が減るというダイエットです。
結論としては、運動をしよう、です。
当たり前の結論ですが、その原理が詳しく説明されているので説明していきます。
この原理を知ると、あなたはもっと運動をしたくなるかもしれません。
「一流の頭脳」から運動で体重をハックさせる方法
本の章では、ストレスをなくす方法を紹介していました。
それがなぜ体重にも効果があるのか。
その答えは、ストレスを発生させる物質「コルチゾール」には身体の脂肪の燃焼を妨げる作用があるからです。
人はストレスを感じた時にコルチゾールがでます。
「コルチゾールの血中濃度が増えると、腹部に脂肪が蓄積する。そのうえ、食欲が増し、高カロリーのものが食べたくなる。」
ストレスゆえの過食というのはよく聞きますね。
過食するうえに、甘いものも食べたくなって、しかも腹部に脂肪がついていく。
それはストレス物質「コルチゾール」が原因だったのです。
なので、ストレスをなくすことを目的にしていると、自然と体重が減ってくるのです。
「運動によってストレスにうまく対処できるようになればコルチゾールの血中濃度は下がり、やがて食欲が収まって、蓄積された脂肪も減り、そのいっぽうでカロリーの燃焼量は増えていく。」
運動をするだけでストレスが減り、ダイエット効果がでます。
では、この具体的なメカニズムを説明していきます。
コルチゾールとストレスの関係
コルチゾールの血中濃度が上がると、脳も身体も厳戒態勢に入ります。
闘争か逃走かの反応を引き出します。
私たちがイライラしてしまう状況です。
この状況を少しでもましなものにするにはどうすればいいのでしょうか。
ここで運動の出番です!
あなたがランニングやサイクリングなどの運動をしていると、それをやり続けている間はコルチゾールの分泌が増えます。
えっ、増えるの!?
そう思いませんでしたか?
運動をしている間というのは体が負荷(ストレス)にさらされるという事なのです。
けれど、運動をする場合のコルチゾールの働きは正常であり、体を動かすために必要な反応だと言われています。
運動でコルチゾールは出てくるのですが、運動が終われば体はストレス反応を必要としなくなるので、コルチゾールの分泌量は自然と減るのです。
この仕組みをイライラにも使用します。
「定期的に運動を続けていると、運動以外のことが原因のストレスを抱えているときでも、コルチゾールの分泌量はわずかしか上がらなくなっていく。-つまり、運動が、ストレスに対して過剰に反応しないように身体をしつけるのである。」
定期的に運動をすることで、イライラしないようになっていくのです。
定期的な運動での慣れが一つ。
さらに筋肉には機能障害を誘発するストレス物質を取り除くシステムがあると述べられています。
②筋肉によるストレス物質の無害化
ストレスを受ける前の運動効果
あるグループを二つに分けます。
①サイクリングのような比較的激しい運動を30分させたグループ。
②心拍数が増えない軽い運動を30分させたグループ。
その運動の後に、各グループにストレス過多なテストを受けさせます。
そして、テストが終わってからコルチゾールの値を調べました。
結果、サイクリングのグループの方がコルチゾールの濃度が低かった、という結果がでました。
被験者に運動習慣があるかないかにかかわらず、強度の高い運動後にストレスを受けにくかったとわかったのです。
強度の高い運動が普段のストレスを予防する手段になりうるということです。
なぜその後のストレスが上がりにくいのかに関して。
つまり身体を動かすことで「心拍数や血圧が上がっても、それは不安やパニックの前触れではなく、よい気分をもたらしてくれるものだ」と運動が脳に教え込むのである。
本ではこのように解説していました。
ストレスに関する怖い情報!
さらに、ちょっと怖い情報が!
重いストレスや不安を抱えている人の脳を調べると、実際に海馬が平均よりわずかに小さいことがわかる。
海馬は記憶の中枢といわれますが、感情を暴走させないようにストレス反応を抑制しています。
ストレス反応を緩和して、興奮やパニック発作を防ぐブレーキの一つが脳の「海馬」と言われる部分。
この海馬がコルチゾールに対応するのですが、イライラによるストレスは記憶力によくないと言われています。
さらには、高次認知機能をつかさどる前頭葉も感情が暴走しないように抑える役割をになうといわれています。
その前頭葉も海馬と同じく小さくなる可能性が!
前頭葉も、やはりストレスによって萎縮する。そして実際に、極度の心配性の人は前頭葉の各部位が小さい。
海馬や前頭葉がストレスによって萎縮してしまうということです。
けれど、怖れることはありません。
運動によってコルチゾールは克服できます。
しかも、それ以上に運動効果は、海馬で新しい細胞を作ったり前頭葉で新しい血管を作ったりして、脳の機能をUPさせると言われているのです。
運動はストレスにも、ダイエットにも、脳機能改善にも良いという事です。
「一流の頭脳」から運動で体重をハックさせる方法-まとめ
体重を減らすには運動!
なぜなら、ストレス物質コルチゾールは体重を増やす作用があるので、ストレスフリーな状況がダイエットには望ましいからです。
コルチゾールは運動のときにも発生するのですが、運動を普段からしているとコルチゾールの発生量が少なくなると言われています。
運動をしていると普段から、イライラが減る。
そして、強度の強い運動後もその後にイライラを感じにくくなるということも、実験から見て取れました。
ダイエットに知識が求められると他の記事でも紹介しましたが、運動は頭を良くする機能も備えています。
>>意識するだけで痩せる方法!プログレスエクササイズを紹介
海馬や前頭葉の機能UPは、めぐりめぐってダイエットに役立つと言えますね。
実際に強度の高い運動や、有酸素運動など多種多様な運動をするなら、ジムに行ってみる!
このような決断もダイエットにはいいかもしれません。